
エコキュートかエコジョーズで給湯器選びに迷っている方、あるいは違いが分からない方は意外に多いようです。
結論からお伝えすると、初期費用を抑えたい場合はエコジョーズが有利で、長期的なランニングコストを重視する場合はエコキュートが有利になりやすいです。
ただし、ご家庭の人数やガスの種類によって選択肢は変わります。
この記事では仕組みの違いから費用、使い勝手までを比較します。
目次
エコキュートとエコジョーズの仕組みの違い

最初に、エコキュートとエコジョーズの仕組みの違いを解説します。
エコキュートの仕組みと特徴
エコキュートは、大気中の熱を利用して水を温めるヒートポンプ(空気の熱を圧縮して高温に変える技術)を使い、沸かしたお湯を専用タンクに貯める貯湯式の給湯器です。
夜間の割安な電力を使ってお湯を沸かし、日中はタンクに貯めたお湯を使います。
たとえば、パナソニックや三菱電機、ダイキン、日立、コロナといったメーカーがエコキュートを展開しており、各社ともタンク容量や省エネ性能で違いを打ち出しています。
一方、タンクの中のお湯を使い切ると、お湯切れが起こるので注意が必要です。
まとめると、エコキュートは電気と空気の熱を組み合わせてお湯を貯める仕組みです。
エコジョーズの仕組みと特徴
エコジョーズは、ガスを燃焼させた際に発生する排気熱を再利用して水を温める、潜熱回収型のガス給湯器です。
従来のガス給湯器は、排気熱をそのまま外に逃がしていましたが、エコジョーズはドレン熱交換器(排気の熱を回収する装置)で排気熱を給水の予熱に使うため、少ないガス量でお湯を沸かせます。
お湯を貯めておくタンクを持たず、蛇口をひねった瞬間にガスでお湯を沸かす瞬間式のため、タンク式エコキュートのような、お湯切れが起きないのが特徴です。
都市ガス・プロパンガスのどちらにも対応しており、リンナイやノーリツ、パロマといったメーカーが製品を展開しています。
一言で言うと、エコジョーズはガスの燃焼熱を無駄なく使う仕組みの給湯器です。
エコフィールやエネファーム・エコワンとの違い
給湯器を選んでいる際、エコフィールやエネファーム、エコワンといった名称も目にすることがあるでしょう。
エコフィールは、ノーリツが展開する潜熱回収型のガス給湯器のブランド名であり、仕組みとしてはエコジョーズと同じ種類の機器です。
一方、エネファームは、都市ガスなどから水素を取り出して発電する家庭用燃料電池で、発電時の排熱でお湯も作れる仕組みです。
電気とお湯を両方まかなえるため、エコキュートやエコジョーズとは仕組みが異なります。
また、エコワンは、ヒートポンプとガスを組み合わせたハイブリッド給湯機で、電気とガスの両方を状況に応じて使い分ける機器です。
初期費用や交換コストを比べる

ここでは、エコキュートとエコジョーズの初期費用と交換にかかるコストの違いを解説します。
本体価格や設置工事費の違い
東京ガスが試算した数値によると、エコジョーズの本体価格と設置費用を合わせた初期費用は、約16万円から22万円です。
一方、エコキュートの初期費用は約30万円から85万円と、エコジョーズよりも高くなります。
エコキュートの価格に幅があるのは、タンク容量や省エネ性能によって機種ごとの価格差が大きいからです。
よって、初期費用だけを見るとエコジョーズの方が導入しやすいでしょう。
交換や耐用年数、修理コストの違い
給湯器の耐用年数は、エコキュート・エコジョーズともに、各メーカーが安全上の標準使用期間として約10年を目安に設定しています。
しかし、実際の寿命は使用環境やメンテナンス状況によって前後します。
また、修理費用については、点検費用が1回あたり7,000円から9,000円程度、基盤の故障であれば部品代のみで約5万円程度かかることがあり、これに工事費が別途加わるでしょう。
なお、エコキュートは修理と交換のどちらが得になるか、判断に迷う場面が少なくありません。
交換時期の具体的な判断基準については、『エコキュート15年目は修理より交換がお得?迷った時に知りたい3つのポイント』で詳しく解説しています。
導入時に使える補助金
エコキュート・エコジョーズともに、条件を満たせば国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。
制度の内容や金額は年度によって変わるため、ここでは概要のみに留めますが、エコキュートは主に国の高効率給湯器導入促進による補助金、エコジョーズは自治体ごとの省エネ設備導入補助金の対象になることが多いようです。
参考までに、エコキュートの2026年度の補助金の具体的な金額や申請期限については『エコキュート補助金2026年度版|金額と申請期限まとめ』で詳しく確認できます。
ランニングコストで比較するとどちらが安いか

初期費用だけでなく、ランニングコストも比較すると、どちらが自分に合っているかを判断しやすくなります。
年間ランニングコストの違い
東京ガスが公表している試算によると、東京エリアの4人世帯が1日あたり約460リットルのお湯を使う条件で比較した場合、以下のようになります。
- エコジョーズの年間光熱費は約77,000円
- エコキュートの年間光熱費は約41,000円
もちろん、契約している電力会社やガス会社、家族の人数によって、金額は変わるため、参考値になります。
また、この数値は都市ガスを使うエコジョーズが前提になっており、プロパンガスを使う地域ではガス代の単価が高くなりやすいため、光熱費の差がさらに広がるでしょう。
初期費用の差額は何年で回収できるか
先ほど紹介した初期費用を踏まえると、エコキュートとエコジョーズの価格差は、機種によって数十万円の幅があります。
そのため、差額を年間の光熱費の差で割って、何年で元が取れるかを計算するのは難しいでしょう。
たとえば価格差が小さい組み合わせであれば数年で回収できる場合もありますが、価格差が大きい組み合わせでは10年以上かかることもあります。
参考までに、詳しい電気代のシミュレーションについては『【2026年最新】エコキュートの電気代|家族人数別の目安と節約術』で家族人数別に解説しています。
使い勝手や設置環境で比べる

日々の使い勝手や設置環境でも違いを比較しましょう。
設置スペースと工事条件の違い
エコキュートは、貯湯タンクとヒートポンプユニットの2つを屋外に設置する必要があるため、エコジョーズに比べて広めの設置スペースが必要です。
一方、エコジョーズは壁掛けタイプが主流で、屋内に設置できることもあるほか、コンパクトな設置スペースで済む場合が多く、集合住宅や敷地に余裕がない住宅でも導入しやすいでしょう。
お湯切れの可能性と使い方の違い
エコキュートは、あらかじめ沸かしておいたお湯をタンクに貯めて使う仕組みのため、想定より多くお湯を使うと、タンクの中のお湯を使い切る可能性があります。
したがって、家族の人数や普段の使用量に合ったタンク容量を選ぶことが重要なのです。
容量の決め方については『エコキュートのサイズは容量だけで決めていい?後悔しない選び方を解説』をご覧ください。
一方、エコジョーズは蛇口をひねった瞬間にお湯を沸かす仕組みのため、お湯切れがなく、来客が多い日や急な来客時でも安心して使えるでしょう。
このように、日々のお湯の使い方によっても、向いている機種は変わってくるのです。
水圧の違いと日常生活への影響
エコキュートはタンクや配管の構造上、水圧が弱くなります。
一方、エコジョーズは給水管の水圧をそのまま利用するため、減圧されることなく高い水圧でお湯を使えます。
こうした水圧の違いから、シャワーの勢いを重視する方や、複数箇所で同時にお湯を使う機会が多いご家庭では、比較のポイントになるでしょう。
なお、エコキュートでも高圧タイプの機種を選べば、水圧の弱さを補えます。
エコキュートとエコジョーズのよくある疑問

ここまでの内容を踏まえて、よくある疑問をまとめました。
結局どっちがいい?
ここまで比較してきたとおり、初期費用を抑えたい方や設置スペースが限られている方にはエコジョーズが向いているでしょう。
一方、長期的なランニングコストを重視する方や、都市ガス以外の地域にお住まいの方にはエコキュートが向いている場合が多いです。
併用はできる?
多くの家庭では、給湯器は1台だけ設置して使うことがほとんどです。
しかし、エコキュートのヒートポンプ技術とガス給湯器を組み合わせた、エコワンと呼ばれるハイブリッド型の給湯機も存在します。
両方の良さを取り入れたい場合は、ハイブリッド型を検討することもできます。
エコフィールやエネファームとの違いは?
エコフィールはノーリツが展開する潜熱回収型のガス給湯器で、仕組みとしてはエコジョーズと同じ種類の機器です。
エネファームは発電と給湯を同時に行う家庭用燃料電池であり、エコキュートやエコジョーズとは仕組みが異なります。
あなたに合うのはエコキュートとエコジョーズのどっち?
この記事では、エコキュートとエコジョーズの違いを比較しました。最後に選び方のポイントを整理します。
- 初期費用を抑えたい方:エコジョーズが有利になりやすく、設置スペースも比較的コンパクトに収まります。
- 長期的な光熱費を重視する方:都市ガスエリアであれば、エコキュートの方がランニングコストを抑えやすいです。
- お湯切れが心配な方:瞬間式のエコジョーズであれば、タンク切れの心配がありません。
- 水圧を重視する方:エコジョーズの方が高い水圧を維持しやすいです。
中日設備は愛知県の住宅事情に精通しており、これまでも数多くのご家庭でエコキュート・エコジョーズの導入や交換をお手伝いしてきました。
地域密着の迅速なフットワークと安心の施工で、エアコンの販売・取り付けはもちろん、給湯器選びのご相談にも対応しております。
どちらの機種が自分の家庭に合うか迷った際は、お気軽にご相談ください。


