
「古いエアコンを買い替えたいけど、補助金って出るの?」そう考えておられる方は多いはずです。
結論から申し上げますと、エアコンの単体交換だけで補助金を受け取るのは非常に困難です。
エアコン購入時に使用できる補助金として、国が実施している「みらいエコ住宅2026」がありますが、かなりハードルが高くなっています。
しかしリフォームとの組み合わせや、自治体独自の制度を活用することで、実質的な負担を軽減できる可能性が高まります。
この記事では、愛知県で数多くの施工実績を持つ中日設備が、みらいエコ住宅2026の資料を紐解きながら、補助金制度の概要やエアコンを導入するタイミング、そして節約術を解説します。
目次
2026年度のエアコン補助金の実態!国と自治体の最新動向

2026年度(令和7年度補正予算〜令和8年度)の住宅省エネ支援策には、かつてない規模の予算が投じられています。
しかし、エアコンを単体で買えば補助金が交付されるわけではなく、住宅全体の省エネ性能を底上げする一環として、エアコンを購入した場合に交付されることになっています。
省エネ支援策の厳しい現実
令和7年度の補正予算案で閣議決定された、みらいエコ住宅2026事業は、2,050億円もの予算が組まれています。
この制度の特徴は、2050年のカーボンニュートラル実現を見据え、高い省エネ性能を持つGX志向型住宅やZEH水準住宅への支援を強化していることです。
しかし、住宅の断熱性能向上に付随する設備導入としての色合いが濃くなっています。
具体的には、令和7年11月28日以降に工事着手したものが対象となり、基準を満たす住宅性能が求められるなど、受給のハードルは高いものになっています。
リフォームの同時申請の仕組み
冒頭でふれたとおり、エアコンの単体設置だけでは、原則として補助金は出ません。
最新資料によれば、補助金を受け取るための必須工事として、窓や外壁、天井や床の断熱改修、またはエコ住宅設備の設置(節湯水栓や高断熱浴槽など)の組み合わせが必要と明記されています。
つまり、エアコンの設置はあくまで附帯工事としての扱いで、断熱改修などの必須工事とセットで行う場合に限って補助対象となる仕組みです。
愛知県内の自治体が独自に行う補助金制度
国の補助金がリフォーム前提となる一方で、愛知県内の各自治体が独自に、省エネ家電購入応援キャンペーンを実施している場合もあります。
例えば名古屋市や東海市、一宮市などの自治体では、指定の省エネ基準を満たしたエアコンへ買い替える際、数千円から数万円分の地域ポイントや現金をキャッシュバックしています。
自治体独自の助成金は、みらいエコ住宅2026とは別枠で運用されているため、エアコン単体の購入でも活用できるのがポイントです。
しかし予算上限に達するのが非常に早く、数週間で終了することも珍しくないため、自治体の公式ホームページをこまめに確認することは欠かせません。
補助金対象になる高機能エアコンの判定基準

補助金制度で重要なのは、国が認めた省エネ性能をクリアしているエアコンかどうか、という点です。ここでは対象となるエアコンの基準を解説します。
補助対象になる機種の条件
各メーカーが販売するエアコンには、その製品の省エネ性能を一目で判別できる統一省エネラベルが貼付されています。
みらいエコ住宅2026事業で補助対象となる高効率エアコンは、省エネ性能が良いだけでなく、国の定める厳格な基準をクリアしていなければなりません。
具体的には、2027年度を目標年度とした省エネ基準において、一定以上の達成率(一般的に多段階評価で★4つ以上)を維持している機種が目安となります。
加えて、以下のいずれかの住宅改修とセットである必要があります。
- GX志向型住宅:断熱性能等級6以上、かつ一次エネルギー消費量を再エネ除きで35%以上削減(一次エネ等級8)できるレベルの改修。
- 長期優良住宅・ZEH水準住宅:断熱性能等級5以上、かつ一次エネルギー消費量を20%以上削減できるレベルの改修。
値段だけでエアコンを選んでしまうと、窓や壁の断熱改修と同時に施工しても、エアコンの補助金は対象外となることもあるので、統一省エネラベルの確認は必須です。
型落ち品を購入する際に気を付けたいJIS規格の年度
型落ち品はお得ですが、補助金申請を活用したい場合は要注意です。
というのも、補助金の対象製品リストは、年度の事業ごとに更新されるため、数年前の在庫品(JIS規格が古いもの)だと、性能自体は良くても、対象製品登録がされておらず、対象外となることがあります。
みらいエコ住宅2026事業では、令和7年11月28日以降の工事着手が条件となっており、最新仕様の製品であることが求められます。
そのため、購入を検討しているエアコンが、対象かどうかの確認は忘れずに行いましょう。
リフォーム併用時の補助額シミュレーション

ここでは、みらいエコ住宅2026事業の概要を基に、補助額をご紹介します。
新築の場合(1戸あたりの補助額)
新築住宅は、住宅の区分と世帯の属性によって定額の補助が設定されています。
| 対象住宅の区分 | 対象世帯 | 補助額 | 古家の除却がある場合 |
|---|---|---|---|
| GX志向型住宅 | すべての世帯 | 110万円 | – |
| 長期優良住宅 | 子育て・若者夫婦世帯 | 75万円 | 95万円 |
| ZEH水準住宅 | 子育て・若者夫婦世帯 | 35万円 | 55万円 |
※対象となる住戸の床面積は50㎡以上240㎡以下となります。
リフォームの場合(1戸あたりの補助上限額)
リフォームは、現在の自宅の築年数と、改修後にどの基準に達するかで上限が決まります。
| 改修前の状態(対象住宅) | 改修後の性能目標 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 平成4年基準を満たさない (主に平成3年以前の建築) |
平成28年基準相当 | 上限:100万円/戸 |
| 平成11年基準相当 | 上限:50万円/戸 | |
| 平成11年基準を満たさない (主に平成10年以前の建築) |
平成28年基準相当 | 上限:80万円/戸 |
| 平成11年基準相当 | 上限:40万円/戸 |
リフォームでエアコン(附帯工事)の補助を受けるには、以下の「必須工事」との組み合わせが絶対条件です。
- 必須工事:開口部、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、エコ住宅設備の設置の組合せ
- 連携事業の活用:「先進的窓リノベ事業」や「給湯省エネ事業(エコキュート等)」による工事は、本事業の必須工事とみなされます。
つまり、窓の断熱やエコキュートの設置を同時に行うことで、初めて高効率エアコンも補助対象として加算できる仕組みです。
失敗しない申請の手順!必要書類の準備から交付までの流れ

みらいエコ住宅2026事業において、補助金の交付申請ができるのは、あらかじめ国に登録された補助事業者に限られます。
家電量販店でエアコンを購入して、自分で申請することはできません。
予約と交付申請の2段構え
2026年3月の公式情報によると、補助金の確保を確実にするために、交付申請の予約というステップが用意されています。
- 交付申請の予約:着工後(新築の場合は根切り工事など、リフォームの場合は工事着手後)に行うことができ、これにより予算を一定期間確保できます。
- 交付申請:工事が完了し、引き渡しを受けた後に行います。
予約をせず、工事完了を待っている間に予算が尽きてしまうと、補助金は受け取れないため、着工後の速やかな予約が必須です。
工事前後の写真と証明書
補助金の審査を通過するためには、住宅の性能を証明する書類と、適正な施工が行われた証拠が不可欠です。
- 必要書類の例:建築確認済証、BELS評価書、ZEH証明書、登記事項証明書など。
- 写真撮影のルール:リフォーム時は特に重要です。リフォーム前の状況とリフォーム後の完了状況を比較できるよう、指定された部位の撮影が必須となります。
また、型番が読めない、ピンボケ、必要なアングルが欠けているなどの写真の不備は、審査の差し戻しや却下の原因となるため、しっかりとルールを確認し、漏れがないように注意しましょう。
2026年後半の早期終了に備える
みらいエコ住宅2026事業の予算は2,050億円ですが、これには新築とリフォームの両方が含まれます。
現在公式サイトでは、注文住宅の新築および新築分譲住宅の購入に関する、詳細な申請ガイドが公開されていますが、リフォームに関する詳細ページは現在準備中となっています。
リフォームについても、基本的には新築と同様のオンライン申請システムが利用される見込みです。
補助金制度の傾向として、2026年の中ごろから末にかけては、駆け込み需要が予想され、予算が例年以上のスピードで消化される可能性があります。
特に2027年から、国の省エネ基準が改正されることにより、エアコンの購入価格が数万円上がる予定なので、計画的な申請をおすすめします。
2027年問題については「中古エアコンは危険?2027年問題の全貌と今からできる対策」で解説しています。
補助金に頼らずに出費を最小限に抑える3つの方法

ここまで解説してきたように、エアコン単体の購入で補助金を受け取れる可能性はかなり低いようです。
しかし、補助金を活用しなくても、エアコンをお得に購入することは可能です。ここでは3つの方法を解説します。
次世代基準への移行前に動く
現在エアコン業界は、2027年度から予定している新省エネ基準への移行時期を迎えています。
ここで注意すべきなのは、新基準をクリアする次世代モデルは、高度な省エネ技術を搭載するため、本体価格が数万円から、機種によっては10万円単位で値上がりする可能性があるという点です。
一方で、今回ご紹介している、みらいエコ住宅2026事業でのエアコン単体の補助額は、現時点ではまだ詳細が公表されておらず、過去の事例から推測しても数万円程度に留まる可能性が高いと考えられます。
つまり、いつ発表されるかわからない数万円の補助金を待っている間に、製品自体の価格がそれを上回る幅で値上がりする可能性があるのです。
そのため補助金の詳細を待って買い控えをするよりも、価格と性能のバランスが安定している2026年中に、現行の省エネモデルへ買い替える方が、お得になることがほとんどなのです。
初期費用とランニングコストのバランス
補助金制度では★4つ以上の高効率モデルが求められますが、すべての部屋に高効率モデルが必要なわけではありません。
例えば、リビングなど長時間使用する場所には、2027年基準に対応した高効率モデルを設置し、子供部屋や寝室などには、価格を抑えつつも現行基準で十分に電気代をカットできるモデルを設置するなどです。
こうした補助金の枠組みに縛られない柔軟な機種選定をすることで、初期費用とランニングコストのバランスを取ることができ、節約に繋がります。
分解洗浄で値上げに備える
「今のエアコンはまだ動くけど、2027年の値上げが怖いから無理にでも買い替えるべきか?」と悩まれる方もいらっしゃいます。
もし、2026年中に予算やスケジュールの都合がつかないのであれば、無理に新調せずにエアコンの分解洗浄を行うことをおすすめします。
内部の汚れを徹底的に落とすことで、低下していた熱交換効率が回復し、電気代を10%から20%改善できる場合があります。
まずは現在使っているエアコンを延命し、2027年の買い替え需要が落ち着いたころに新しいエアコンを購入することも1つの方法です。
補助金に惑わされずにエアコンを導入しよう
この記事では、みらいエコ住宅2026の資料を紐解きながら、補助金制度の概要やエアコンを導入するタイミング、そして節約術を解説しました。
今回のポイントを振り返ると、以下の3点が重要です。
- エアコンの単体交換は原則対象外:補助金を受け取るには、窓や壁の断熱改修、またはエコ住宅設備の設置といった必須工事との組み合わせが条件です。
- 着工時期の厳守:令和7年11月28日以降に工事着手したものが対象となり、それ以前の工事は遡って申請できません。
- 登録事業者が不可欠:補助金の申請は、国に登録された事業者を通じて行う必要があり、個人での申請は認められていません。
補助金の条件に当てはまるリフォームを検討されている方はもちろん、「自分の家では補助金が使えるのか?」「今買い替えるのが本当に得なのか?」と迷われている方も、まずは一度、中日設備へご相談ください。


