毎年11月頃になると、冬に向けて寒さ対策を行ったり、床暖房の導入や給湯器の交換を検討する方は多くいます。

特に、冬場の底冷え対策として床暖房は魅力的ですが、ガスや石油で動かすと「光熱費が高くなりそう」という不安がつきものです。

しかし、冬の快適性と光熱費の節約を両立できるのが、高効率な床暖房付きエコキュートです。

この記事では、床暖房付エコキュートの仕組み、初期費用やランニングコスト、デメリットと対処法などの気になるポイントを徹底的に深堀していきます。

床暖房付きエコキュートとは?その特徴と人気の理由

仕組みと給湯システムを解説

床暖房付きエコキュートは、給湯機能に加えて、床暖房用の温水を作り出す機能を搭載した給湯システムです。

エコキュートは、大気中の熱を取り込んでお湯を沸かすヒートポンプの仕組みを利用しており、電気ヒーターでお湯を沸かす場合と比べて、少ない電力で効率よく熱エネルギーを生み出すことができるため、省エネ性能に優れています。

また、床暖房に必要な温水の温度は、一般的なお風呂のお湯よりも低めで済むため、エコキュートが最も得意とする低温での効率的な運転が可能となります。

温められた水は、貯湯タンクとは別の系統で床下の配管を循環し、部屋全体を足元から温めてくれるので、底冷え対策として効果的です。

床暖房機能付きのエコキュートが冬に選ばれる理由

最大の理由は、経済性と快適性の両立が可能だからです。

ヒートポンプ技術により、燃焼式の給湯器と比較して圧倒的に効率良く温水を作り出すことができるため、冬場の床暖房にかかる光熱費の削減に貢献します。

また、深夜の安い電気料金プランと組み合わせることで、さらに費用対効果を高めることができます。

さらに、エアコンと違って風を出さずに部屋全体を均一に温めるため、快適な暖かさも得られます。

風がないため空気が乾燥しにくく、ハウスダストを巻き上げる心配も少ないため、小さなお子様がいるご家庭やアレルギーをお持ちの方にも優しい暖房方式です。

オール電化住宅との相性

床暖房機能付きエコキュートは、オール電化住宅との相性が抜群に良い特徴もあります。

エコキュートの床暖房機能も、割安な深夜電力の時間帯に貯めたお湯の熱を効率的に活用したり、日中も高効率で運転したりすることで、住宅全体の光熱費の削減に貢献します。

加えて、太陽光発電と連携させることで日中の余剰電力を自家消費し、タンクの沸き増しやヒートポンプ運転に充てれば、実質的な電気代をゼロにすることも可能です。

床暖房付きエコキュートの価格とランニングコスト

エコキュートの導入を検討される際に最も気になるのが、初期費用だと思います。

特に床暖房機能が加わることで、費用がどれくらい変わるのか、そしてランニングコストでどれだけ元が取れるのかを知るのは大切です。

初期費用と設置費用の目安

本体価格の目安としては、タンク容量370Lで40万円、460Lで45万円となり、床暖房用の熱交換器やポンプなどの専用機能が追加されるため、通常のエコキュートより5万円程度高くなります。

設置工事費は、配管延長や床暖房パネル枚数によって20万〜40万円前後と幅がありますが、助成金・補助金を活用すると10万円以上削減できる場合もあります。

導入までの費用を合計すると60~100万円程度となりますが、新築時に配管を同時施工すればリフォーム時より10〜20%安く抑えられるでしょう。

ランニングコストと年間の電気代

現在契約している電力プラン、床暖房の使用頻度・設定温度、住宅の断熱性能に左右されますが、都市ガスを使用するものと比較して、ランニングコストが半額以下になるケースも少なくありません。

例えば、20畳・1日10時間の条件で使用した時の電気代は、月3,500円前後と試算され、都市ガス式の半額以下になることが多くあります。

そのため戸建て住宅で11月〜3月に毎日使用した場合、年間で数万円〜十数万円程度の削減が見込めます。

これにより、10年以上使用することで初期費用を回収できるだけでなく、大幅な電気代削減が可能になります。

初期費用を抑える方法・ポイント

初期費用を抑えるためには、国や地方自治体が提供する補助金制度を積極的に活用することが最大のポイントです。

各市町村では、エコキュートや高効率給湯器の導入に対して、独自の補助金制度を設けている場合があります。

これらの補助金は、年度や予算によって内容は変動するため、必ず導入前に最新の情報を確認することが必要です。

例えば、2025年度も実施されている国の「給湯省エネ事業」では、最大13万円の補助が受けられます。

床暖房付きエコキュートの選び方

主要メーカーの比較:パナソニック・コロナ

現在、床暖房付きのエコキュートを製造しているメーカーは、パナソニックとコロナになりますが、それぞれの特徴とオススメポイントをまとめました。

メーカー 特徴的な機能 オススメポイント
パナソニック
(DFシリーズ)
沸き上げ温度を最大90℃まで高め、床暖房に必要な温水を大量に確保できる沸き上げが可能です。
給湯と暖房を効率よく両立させる制御技術に優れています。
大容量の温水でパワフルに床暖房を使いたい方、特に設置面積が広い場合や、冬の冷え込みに備えて温水の安定供給を重視する方に適しています。
コロナ (CHP-46ATX3など) 独自のインテリジェント制御により、給湯と床暖房の優先順位を自動で切り替えることで、湯切れを防ぎながら効率的な運転を実現します。 給湯(お風呂・台所)と床暖房の両方をバランス良く、経済的に利用したい方、特に家族が多く、お湯の使用量が多い方にオススメです。

パナソニックとコロナのエコキュートの特徴については、以下の記事も参考にしてください。

自分の条件に合ったタイプを探す方法

床暖房付きエコキュートを選ぶ際は、以下の条件を明確にしておく必要があります。

  • 家族構成と使用頻度: 家族の人数が多いほど、お湯切れの心配のない大容量のタンクが必要になります。床暖房を長時間使うか、短時間かによっても適した機種が変わります。
  • 設置面積: 床暖房を設置する部屋の広さに応じて、エコキュートが供給できる温水能力が足りているかを確認します。能力が不足すると、設定温度まで温まりきらない可能性があります。

床暖房付きエコキュートの設置方法

エコキュートの設置には、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つを設置するためのスペースが必要となり、床暖房システムを伴うため、一般的な給湯器交換よりも複雑な工事が含まれます。

施工に必要なスペースと準備

床暖房付きエコキュートの設置には、基本的に以下のスペースが必要です。

  • 貯湯タンクユニット:設置場所によっては、高さが2メートル近くになる場合もあります。配管やメンテナンスのためのスペースも含めて、十分なスペースを確保する必要があります。
  • ヒートポンプユニット:室外機のようなもので、空気を取り込むため、周囲に障害物がなく、風通しの良い場所が必要です。
  • 床暖房パネルと配管:リフォームなどで床暖房を導入する場合、床材を剥がしてパネルを敷設する工事が必要になります。

後付けオプションの導入方法

現在、床暖房機能がないエコキュートを使っている場合、原則として後から床暖房機能を追加することはできませんが、後付けキットを購入することで、対応できる場合があります。

現在使用しているエコキュートが対応しているかは、メーカーまでお問い合わせください。

また既存の床暖房システムがあるなら、その配管を新しいエコキュートに接続できることがあります。

リフォーム時に設置する場合のチェックポイント

  • 断熱性能の確認:効果を最大限に引き出すため、同時に床下の断熱リフォームを行うと、熱が逃げにくくなり、さらに省エネ効果が高まります。
  • 電気容量の確認:床暖房を使用すると電気の使用量が増えるため、住宅全体の電気容量(アンペア)が十分かどうかの確認が必要です。
  • 工事期間:床暖房のパネル敷設工事がある場合、通常の給湯器交換よりも工事期間が長くなります。特に寒い時期の工事は、給湯が一時的に停止するため、仮設給湯器の有無なども事前に確認しましょう。

古い給湯器からの交換時に注意したいポイント

古いガス給湯器や石油給湯器からエコキュートに交換する場合、以下の点に注意が必要です。

  • 電気工事:エコキュートは200Vの電源が必要となるため、既存の給湯器が100V電源だった場合、配線工事が必要です。
  • ガス配管・排気筒の撤去:既存の給湯器が使用していたガス配管や石油タンク、排気筒などが不要になるため、安全に撤去する作業が必要です。
  • 配管の適合性:既存の給湯配管が古い銅管などの場合、エコキュートの温水温度や水質との相性を考慮し、必要に応じて配管の一部を交換することが推奨されます。

床暖房付きエコキュートのデメリットと対処法

床暖房付きエコキュートが提供する快適性と省エネ効果は魅力的ですが、導入後に後悔しないためには、システム特有のデメリットや注意点も把握しておくことが不可欠です。

温まり始めるまでの時間

床暖房は、温水が配管を循環し、床材自体を温めることで熱を放出する仕組みのため、スイッチを入れてすぐに温風が出るエアコンと同じように使うことはできません。

特に冬場の冷え切った状態から温め始める際には、床材や配管全体が暖まるまでに時間がかかります。

これが、床暖房導入後に「すぐに暖まらない」「思っていたのと違う」と感じる大きな理由の一つです。

このデメリットを解消するためには、計画的な運転を行うことが重要です。

例えば、起床時間の1〜2時間前から自動で運転を開始する設定にしたり、就寝中など長時間使用しない場合でも、完全に電源を切らずに低温で運転を続けるなどです。

乾燥

床暖房は、エアコンなどと比較すると水分を奪いにくく、比較的乾燥しにくい暖房方式です。

しかし、部屋全体の空気は温められるので、まったく乾燥しないわけではありません。

解消方法としては、加湿器を併用するなど、室内環境の調整を行うように意識しましょう。

断熱性

エコキュートで効率よく温水を作っても、床下・壁・窓から熱が逃げてしまうと、温めるためのエネルギーが無駄になり、結果的に電気代が高くなる可能性もあります。

この問題を解消するためには、床暖房の導入と同時に、住宅全体の断熱性能向上を検討するのがよいでしょう。

導入前に、二重窓や内窓の設置を行ったり、床下に断熱材を追加することで熱が逃げにくくなり、エコキュートの省エネ性能を最大限に引き出すことができます。

断熱改修の費用はかかりますが、長期的に見れば光熱費の削減と快適性の向上につながるでしょう。

修理コスト

エコキュートは、ヒートポンプや貯湯タンク、そして床暖房用の熱交換器など、様々な精密部品で構成されています。

特に、床暖房付きモデルは通常の給湯専用モデルよりも構造が複雑なため、部品交換や修理には専門の技術者による対応が必要となり、修理費用が高額になることがあります。

そのような事態に対処するために、長期保証制度へ加入しておくことをオススメします。

メーカー保証に加え、延長保証に加入しておくことで、保証期間内の突発的な修理費用の支払いを避けられます。

また、年に数回自分で掃除を行ったり、定期的な点検やメンテナンスを推奨・実施している設置業者を選ぶことも重要です。

快適な冬を過ごすための床暖房活用術

効率的な温度管理・保温・長時間稼働のコツ

床暖房の特性上、最も効率が良いのは長時間、低温で運転することです。そのためには以下のコツを覚えておくとよいでしょう。

  • 使用開始時:部屋が冷え切っている状態から温める際は、一時的に設定温度を高く設定し、目的の温度に達したら、すぐに低温に下げて維持することが、最も電力を消費しない使い方です。
  • 保温の活用:床暖房は床材自体に熱を蓄えるため、外出時や就寝時など、使用しない時間帯の30分〜1時間前に電源を切ることで、余熱で快適な温度を保ち続けられ、無駄な電力消費を抑えられます。
  • タイマー機能の活用:深夜電力を活用するため、夜間のうちに翌日分の温水を用意しておき、タイマー機能で起床時刻に合わせて自動運転を開始させましょう。

エコキュートならではの快適・省エネな使い方

エコキュートは高効率なヒートポンプを使用しているからこそ、以下のような使い方が省エネにつながります。

  • ピークカットの意識:電気料金が高い日中の時間帯は、床暖房の設定温度を控えめにするか、一時的に運転を停止するなど、電力ピークを避ける工夫をすることで、電気代を抑えられます。
  • 他の暖房器具との併用:非常に寒い日には、エアコンなどの他の暖房器具と併用して室温を効率よく上げるのは効果的です。ただし、部屋が温まったら床暖房のみの運転に切り替え、温風が出ない快適な空間を維持しましょう。

床暖房付きエコキュートで冬も快適に過ごしましょう

この記事では、床暖房付きエコキュートの特徴や、デメリットとその対処法などを深掘りしました。

そしてエコキュートと床暖房の導入は、メーカーや機種、設置業者の技術力とアフターフォロー体制を検討することも重要であることも解説しました。

私たち中日設備は、愛知県を中心にエコキュートの販売・設置を専門としており、1年間に1度のメンテナンスなど、手厚いアフターフォロー体制で、お客様の不安を解消いたします。

床暖房付エコキュートの詳しい情報や疑問点をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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